ペンキで壁を塗って楽しむ生活

ペンキと壁にまつわる色々な事を書きとめました。

室内壁の黄ばみや汚れを落書きを自分でペンキで解決する方法

またまたカナダでのお話。

「もうすぐ夏が来るので、室内を涼しげに塗り替えようと思う」と友人の奥さん。

「季節ごとに塗り替えるの?」と私が聞くと、
「日本では室内に違う色のペンキを塗って楽しまないの?」
壁の色を変えて雰囲気変えるってさ。
日本ではって言われてもそんな事したことないし。聞いたこともないし。
でもやってみると、これ、本当に気分が変わります!
他にも子供部屋に雲や星の絵を描いてあげたり、とても楽しい。
室内壁は大きなキャンバス!いろんなペンキで楽しみましょう。

日本の壁はほとんどが壁紙で仕上がっています。
ご紹介するペンキはそのほとんどの室内壁に塗る事が出来ます。

まず種類ですが、水性を選びます。室内では臭いも少なく、乾きが早いです。
一番のお薦めは、少しでも艶があること。
例えば艶消しより若干光るのは「二分艶(にぶつや)あり」。
マット(艶消し)が好まれますが、マットは子供が汚れた手で触ったりすると、洗剤などで拭いても汚れが取れません。塗り直す事になります。
場所によっては西日などの影響で焼けていたり、塗った時の残りのペンキでは色が合わず、面単位での塗り直しが必要になることがあります。
艶があればある程汚れに強いので、人が多く通る学校や病院などではよく使われますが塗るとものすごく光ります!!
光り過ぎ!
汚れには強いですが、お薦め出来ません。
調べてみると、「ソフトな艶」というのもあったり、二分艶有りで卵の殻ぐらいのエッグシェルというものもあります。
日常生活での汚れ、手あかなどがついても、中性洗剤とお湯で洗い落すことが出来るので、お手入れも簡単ですね。
色はホームセンターで選んでも、ペンキ屋さんに注文・ネットでショッピングでもO.Kです。

室内壁に塗ると家が傷むとか、病気になりやすいとか、数日間下手をすると数週間臭くていられない。
なんていうお話をインターネット上で見ますが、声を大にして言いたい!そんな事はありません
ペンキ自体が悪者のように思われがちですが、一番問題なのは乾燥する際に出る揮発性のある成分のうち、トルエンやキシレン、水銀、鉛、ホルムアルデヒドなどの有害性が確認されているものだけなのです。
またこういった成分が含まれるものはプロが取り扱うもので、水性ペンキの中には含まれていませんのでご安心を。
ただ、換気はしながら作業をした方が良いです。乾燥時間を早める効果もあります。

室内壁用と言っても今では本当に多機能で様々。
ご紹介していきます!

色にこだわりたいなら!
欧米のペンキはとにかく色数が豊富!選び切れないくらいの数です。
また微妙な調合してくれます。
北米では内容成分を法律で決めているので、とにかく安全。
チタンを配合することで、乾いた後に静電気を抑えほこりを付きにくくするなどの機能も持たせています。

室内でマグネットをぺたぺた!
冷蔵庫にぺたぺたでおなじみのマグネット。壁にマグネットがぺたぺたつくと楽しいですよね。でも鉄板を貼るわけにも…。という時には「塗ると鉄板のようになり、マグネットがひっつくようになるペンキ」がお薦め。
鉄粉が混ざっているので塗るだけで、鉄板と同じ効果が得られます。
空気に触れて含まれている鉄粉が錆びるものもあるので、仕上げ塗りが必要なものもあります。

使い方いろいろ。黒板

黒板になる水性ペンキがあります。
元々黒板ペンキは表面が強くなければいけないので、シンナーで溶いて使うタイプのペンキが多かったのですが、最近では水性ががあります。
室内壁から冷蔵庫までアイデア次第でアレンジできますよ。マグネットが付くペンキと合わせるとマグネットが付く黒板が出来ます。

豊かなテキスチャーを!
中に目の細かな砂が入っています。これをよくかき混ぜて、刷毛などで室内壁にパターンを描き、好きな色で上塗りをして仕上げます。
光の当たりかげんで陰影が出て立体感が美しいのと、風合いがどこか日本の和室にも合うような雰囲気でシックでエレガントな仕上がりになります。

きらきらひかる室内壁に
ペンキの中に細かいアルミフレークを入れて、光を乱反射させることで、メタリック調に見せることが出来る水性メタリックです。
アルミフレークの付き具合や向きによって塗った後の表情が大きく変わるので、ローラーで塗っていくよりも大きめの刷毛で曲線や直線を描いたり、扇型などのデザインで楽しめます。

ミルクプロテインって…!ミルクペイント!

ミルクプロテインの粉を水で溶いて壁や家具に塗る水性ペンキです。
水の入れ具合や他のミルクペイントと混ぜ合わせてワン&オンリーのカラーを作ることが出来ます。
ミルクプロテインが完全に溶けずダマになったり、乾燥後独特の肌合いでチョーキーな風合いに。
混ぜた後は冷蔵庫で保管しないといけません。ミルクですから。

グレイズ
焼き物のうわぐすりとして使われる液体です。
乾燥を遅らせ例えば、下塗りしたあと、このグレイズを混ぜてスポンジに付けてポンポンたたくとムラになったような風合いに。

塗るだけで虫よけ!

虫よけ成分を配合してあり、塗ったあと虫が付くと、虫としては「いやな感じ」がして、虫が付きにくくなります。使途には安全で空気中にも漂いません。
ペンキ自体は透明なので、下塗りには好きな色が使えます。

塗れば明るく!
艶有りは光をよく反射しまぶしく明るくなりますが、目にはちょっときつい時も。光を拡散させてくれるペンキはマットなのに、光をどんどん反射してくれます。天井に塗れば、蛍光灯などの省エネも期待できますし、光が隅々まで広がってより明るくより広く見えます。

ペンキの基本道具
基本的には刷毛とローラー、ペンキバケット、養生関連があれば、ペンキを塗ることが出来ます。


日本ではあまり知られていませんが、フォーフィニッシュ(疑似塗装)やミューラルウォールなど手法も楽しそう。仕上がりが気に入らなければ、上から塗り直しができるので恐れずに!

1)ラギング
少し厚手の布を使って布のパターンを室内壁にデザインする塗装方法です。
まずは室内壁をペンキ2回塗りで仕上げます。
次にあらかじめ選んで置いたアクセントカラーのペンキを用意して、グレーズとペンキを3:1程度の割合で混ぜ合わせます。
ペンキをラグ染み込ませて作業をすると、塗った瞬間に固まり始めてかすれなどの模様が出にくくなるので、グレイズを使用して、アクセントカラーになるペンキの乾燥を遅らせて作業がしやすいようにします。
大きめにラグをラフに丸めて、グレイズ入りのペンキを付けて、養生の上でポンポンたたいて、余分なペンキをとってからランダムにポンポンと叩いていきます。ラグの丸め方次第で、パターンの大小を決めることが出来るので中には花柄のようなイメージも施工も可能です。

2)ドライブラシ
ラギング同様の仕上げ方ですが、ラグの代わりに刷毛を使います。
下塗りした壁にホンの少しグレイズで割ったペンキを付けて、大胆にストロークを描きながら、パターンを付けていく塗装方法です。

3)スポンジング
その名の通りスポンジでペンキパターンを付けていく塗装方法です。
因みに日本でよく見かけるスポンジは薄いイエローですよね。実はこれ漂白しているのご存知でしょうか。海から捕れた時にはブラウンなんです。この漂白していないスポンジでも大丈夫。

4)ウッドグレイニング
ペンキでウッドグレイン(木目)を描く塗装方法です。
ウッドグレーナーという塗装道具で木目を付けていきます。
下塗りした後に、グレイズで割った上塗り用ペンキをローラーで適当な面積塗って、このウッドグレーナーでパターンを付けながらペンキを取っていくイメージです。
木は木目部分が周りに比べると濃いのでペンキカラーの選ぶ際にはお気を付けを。

5)チェック
チェックローラーというローラー部分が鉄製のギザギザした羽で出来ているローラーを使います。
下塗りのペンキにブルーを選んで、その上からグレーズで割った少し白いペンキをローラーで一面に塗り、チェックローラーでゴリゴリこすると刃の部分がパターンになり、まるでデニムの様な仕上がりになります。
アパレルでおなじみのラルフローレンがペンキと道具をパッケージにして売ったところ、ファンが壁をデニム調に仕上げて、お気に入りのラルフローレンの洋服を飾っているとか。



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